器械
器械とは武器のことです。中国武術では、一般に、徒手での基本功、套路を習得すると器械の練功に進みます。武器独特の技法があるものの、太極拳の基本要求からはずれるものではなく、その応用といってよい器械を練功することで、それぞれの技法を習得することだけではなく太極拳自体のレベルが上がり、内功が深まるという面もあるのです。器械の種類としては、刀、剣の他、棒、槍、杆等があります。
馮志強老師は優れた刀法、剣法、槍法等を陳発科老師と胡耀貞老師より受け継ぎました。当会では、出口代表が馮志強老師より伝授されたこれらの器械技法を練功しています。また、器械の練功にも、徒手と同様に、基本功、套路、対練があり、当会でもこれらの練功に取り組んでいます。以下は器械套路の一例です。
陳式太極刀36式
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刀剣のうち、反りがあって片刃のものが「刀(とう)」です。体を中心に刀を振り回すことによる切る、劈(さく)といった技法が特徴です。馮志強老師は多くの器械のなかでも、刀法を特に好まれ、緩急自在で豪快な演武は圧倒されるような気迫がみなぎっていました。当研究会では、出口代表が馮志強老師より伝授された陳式太極刀36式の套路を稽古しています。(動画は、陳式太極刀36式の套路および用法) *動画の右下隅をクリックすると全画面でご覧いただけます。 |
陳式太極剣48式
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刀剣のうち、まっすぐで両刃のものが「剣(つるぎ)」です。一般に中国武術では、「剣は鳳凰のように」と形容されており、繊細で優雅な趣が特徴です。技法としては、直線に刺(さす)、螺旋に回し繞(からめる)といった動きが特徴です。当研究会では、出口代表が馮志強老師より伝授された陳式太極剣48式の套路を稽古しています。(動画は、陳式太極剣48式の一部) |
陳式太極槍
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槍は、杆・棍技法を基礎にした器械(武器)です。中心の技法は、突く、刺す、繞(からめる)であり、剣と共通する技も多く見られます。長さは、1.8メートルぐらいから長いものは3メール近くまであります。練習用には、右手を挙げた時の地面からの高さほどが一般的な長さです。太極拳の槍は各種器械の中でも、難易度が高く、身法、内功、放松、といった総合的な功夫が要求されます。当研究会では、出口代表が馮志強老師より伝授された陳式太極槍の基本功、十三杆単式練習、基本套路を練功しています。 (動画は、陳式混元太極槍・基本套路の一部) |
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